ご挨拶
日頃から馬瀬地方自然公園づくり協議会の活動にご理解とご協力を賜り誠に有難うございます。
さて、当協議会は平成16年2月に設立された「馬瀬地方自然公園」(馬瀬全域)の有する地域資源の魅力や恵みを活かして馬瀬地域の活性化を図るために、住民と行政が協働して平成17年8月に設立され、今年で15年以上活動を続けています。
馬瀬地域を貫流する馬瀬川流域では、森―川―農地―人が強く結びつき独特の自然生態系(馬瀬川エコリバーシステム)が発達し、豊かな自然や美しい風景を形づくるとともに、鮎や米などの美味しい産物を生み出し、特色ある伝統文化の基盤となっています。
平成の大合併により平成16年3月に下呂市が誕生する際、当時の馬瀬村の多くの住民から村人が守ってきたこのような自然や歴史、文化の存続を求める声が多くありました。
そこで当時調査研究を行っていたフランスの山村で観光と農林業、伝統文化の調和を図って地域振興に成果を収めている「地方自然公園制度」を見習い「馬瀬地方自然公園」が設立されました。その際、馬瀬の「宝」と言われている8つの資源【清流、山村景観、自然生態系、農地の保全、美味・美食、癒し、山村文化、観光】を守り活かす指針として「馬瀬地方自然公園住民憲章」が制定されました。
(一社)馬瀬地方自然公園づくり協議会は、この「住民憲章」の理念を守りながら今日まで、①観光振興のため、都市と農村の交流、農泊の推進、②馬瀬の農村景観を守るため、NPO「日本で最も美しい村」連合に加盟、③馬瀬川上流鮎、水源米馬瀬ひかりなど農産物のブランド化、④農林水産省の「食と農の景勝地」によるインバウンドの誘致、⑤「馬瀬里山ミュージアム」の運営などに取り組み、微力ですが馬瀬地域の活性化に寄与させていただきました。この間、平成27年には農林水産省の「ディスカバー農山漁村の宝」に認定されるなど取り組みの成果も徐々に表れてきました。
しかしながら、現在、新型コロナの感染問題が世界や日本を揺るがし、馬瀬地域にも様々な影響が生じています。これを乗り越えるためには、新たな発想や工夫を凝らし馬瀬の資源の見直し、磨き上げなど「馬瀬発・農山村イノベーション」の取り組みが必要と考えています。非常に高いハードルですが馬瀬地域を今まで以上に住んで良し、訪れて良し、かつ自立した地域とするため努力を続けて行きたいと考えています。
今後とも皆様の一層のご理解とご協力、ご支援をよろしくお願いいたします。
一般社団法人 馬瀬地方自然公園づくり協議会
代表理事 小池永司